その頃の私には"海外に行く"って割と大層なことで…。 もう海外旅行カッコイイ!くらいの若干残念な保守的女だったので、一人で海外に行くっていうのは割と自分の中では大きなモノだったんですね。
でも、「ちょっと沖縄に遊びに行ってくる♪」くらいの軽いノリでひとっ飛びの女性に憧れていていました。
でも、「ちょっと沖縄に遊びに行ってくる♪」くらいの軽いノリでひとっ飛びの女性に憧れていていました。
私の愛読書である眞鍋かをりさんの『眞鍋かをりの世界ひとり旅手帖』を参考に自分で航空券を買って、booking.comでホテルの予約をするというのを「いつかやりたい!いつかやりたい!」と思っていたんです。
(女30にしてそんな感じw その後味を占めた私はそこから1年間、休みをとってNYとメルボルンもひとりで行っちゃったけど。)
友人が旦那さんの転勤で香港に住むようになり、「一人で行っても現地で一緒だ!てか現地集合とかかっこよくない!?これはチャンスだ!今こそ実行するときだ!」とドキドキしながら手配しました。
なぜ、私はそんなにも海外を遠く感じていたのでしょうか…。
なぜ、私はそんなにも海外を遠く感じていたのでしょうか…。
別に誰かのせいだとか、そういう話ではないんですが、育った環境の影響もあったのかもしれません。
なんせ、父親は高所恐怖症の為飛行機が大っ嫌い!w
母親の口癖は「海外なんて怖い!新婚旅行でハワイしか行ったことないわ!」だし、 なんならおまけに母方の祖母は「東京なんてこえー(怖い)。東京はこえーよー。Keikoさん東京なんて行かんでええがぁー。」
(はい。東京に住んでますw)
という、保守的な大人たちが多かったので私の中では『海外に行く=家族に心配をかける行動』になっていました。
今となっては『勝手な思い込み』というのを作ってしまっただけかもしれません。
当時独身30歳、このままでは「つまらん人間になる!!世界を庭にするんだーー!」というよく分からない熱い思いがあり、たった3日間まずは行ってみよう!と考えたのです。
たった3日間だし大丈夫だろう。
初めての香港。まるで大阪みたい。
飛行機で香港国際空港に到着する途中はエメラルドグリーンの綺麗な港の風景が広がり、町は活気があって女性が元気! ひとりで海外に来てみたものの、香港は治安が良いので何にも心配いりませんでした。
友人も香港で悠々自適に楽しく過ごしている。
だから、ひとりで香港に来ていることを私は両親にお知らせしていませんでした。
(元々イギリスの植民地だったこともあり、アフタヌーンティーが名物)
以前、当時付き合っていた元カレとインドネシアのバリに5日間旅行に行った際、母親に連絡していたのですが、めちゃめちゃビックリされた記憶があります。
挙句の果てに旅行中にバリで日本人女性が殺害されたニュースが流れた為、何も知らずに日本に帰ってきた私に「keikoのせいで、keikoに何かあったらママのせいよ!!っておばあちゃんに怒られたじゃない!!結婚してもないのに男と海外旅行なんて行っちゃダメよ!!泣」と叱られた苦い思い出があったのを思い出し、、、
(ようは母さんはとばっちりを受けましたw)
連絡メンドクサイ………まぁ、良いだろう。と連絡しないと軽く判断しました。
さて、日本に帰るかと飛行機に乗りまさにフライト5分前、iPhoneに着信がなったのです。
父親からの着信である。。。
父親からの電話は滅多になく、1年に1度あるくらい。
私はすぐさまショートメールで「夜連絡をする」と送ったのです。
フライトが終わり日本に帰ってきたら夜の21時。
成田空港から自宅に帰るのに2時間かかる。
iPhoneの充電は切れてしまったけど、充電するより早く帰りたい。
電車でコトコト移動していたらすっかり父親に連絡することを忘れていました。
家に帰って、iPhoneの充電をしたらウトウトしていると夜中に父親からメールが来たました。
「もう連絡してくるな。二度と実家に帰らなくて良い。」
………ビックリでした。
電話をしても、メールで謝っても連絡が来なかった。
ああ。。。なんでよりによってこんな時に。。。
次の日の朝。母親から連絡が来て。
「なんで連絡しなかったん。連絡したいときに連絡できないと携帯の意味がないわ。パパは出張で今度東京に行くからkeikoと会おうと思って連絡待っとったんよ。」
ああ。。。よりによってこんな時に。。。
それから1年半、連絡を取ることはありませんでした。
でもその1年半の間に沢山の不思議な出会いと学びがあったのです。
父親とのこの出来事は私にとってはとてもショックだったけど、それでも親って自分が選んでるんですよね。
今となっては、凄くよくわかるんです。
読んでいて暗い気持ちになった方がいらっしゃったらごめんなさい。
私の初めての香港一人旅は苦い思い出で終わった。
でも、これから起きたことは未熟な私にとって、これこそ人生の旅だったと思います。
長くなったので、続きはまた後日。
魔女keiko